大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1420 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Bの上告趣意書は、末尾に添えた別紙記載の通りである。

(一) 論旨の一は、原審が証人として喚問し宣誓の上証言をさせそれを断罪の

資料としたAは、自分の「妻の妹の夫」であるから、旧刑訴法第一八六条第一項第

一号「三親等内ノ姻族」に当り、同第二〇一条第一項第四号の規定上宣誓を為さし

むべき者でない、というのである。しかし前記の続柄は民法上の姻族ではないのだ

から、その点の論旨は理由がない。

(二) ただ上告論旨はそれに触れていないが、Aは本窃盗事件の共同被告人で

あつて、被告人とともに起訴審理され、第一審において有罪執行猶予の判決が確定

した者であつて、旧刑訴法第二〇一条第一項第三号「被告人ト共犯ノ関係アル者」

に当る。(昭和四年五月三〇日大審院判決。集八巻三一六頁参照)それゆえ、原審

第四回公判調書には「裁判長は旧刑訴二〇一条の規定に該当するものなるや否やを

取調べ之に該当せざることを認め偽証の罰を告げ宣誓を為さしめた」とあるが、こ

の裁判長の判断は誤りであつて、Aは宣誓させずに証言を為さしむべきものであり、

「原審は宣誓をさせるべからざる証人を宣誓せしめた」という上告論旨は、その意

味で問題になり得る。しかし旧刑訴法第二〇一条第三項は、宣誓をさすべからざる

者が「宣誓ヲ為シタルトキト雖其ノ供述ハ証言タルノ効力ヲ妨ケラルルコトナシ」

と明白に規定しているのであるから、(昭和一〇年四月一九日大審院判決。法律新

聞三八六二号一七頁、昭和一一年一一月二六日大審院判決。法律新聞四〇八三号一

八頁参照)論旨は結局上告の理由にならない。

(三) 論旨はさらに、原審がAを訊問するとき、「嘘を言うと証人の執行猶予

は取り消されるかも知れぬ」と言つた、と非難するが、公判調書にさような形跡は

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あらわれておらず、論旨は理由がない。

(四) 論旨の二は、家庭の事情を述べて減刑を歎願するのであつて、上告の法

律上の理由にならない。

よつて旧刑事訴訟法第四四六条に従い、主文の通り判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

検察官 安平政吉関与

昭和二四年八月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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